大人になってから、新しいことを体験する。
それは、何かができるようになるだけでなく、いつもの日常を少し違う視点で見つめるきっかけにもなるのだと感じました。
今回、私が体験したのは茶道です。
お茶を通して触れたのは、人を想う心。そして、自分がどのような心の状態で日々を過ごしたいかという問いでした。
茶道に興味を持った、いくつかのきっかけ
茶道を体験してみたいと思ったきっかけは、いくつかあります。
ひとつは、専門学校の先生から聞いた「鍼灸=作法」という言葉です。
鍼灸を学ぶ中で出会ったこの言葉が心に残り、作法や所作を大切にする茶道を、一度体験してみたくなりました。
また、母が昔、少し茶道を習っていたようで、家でお茶を飲むこともありました。私にとってお茶は、まったく縁のないものではなく、どこか親しみのある存在だったのだと思います。
そして、茶道を経験されている鍼灸師の先輩の所作が、とても美しかったこと。
その姿も、茶道への関心につながっていました。
いくつかのきっかけが重なり、今回、実際に体験する一歩を踏み出しました。
おもてなしは、茶室に入る前から始まっていた
今回参加したのは、亭主としてのおもてなしを学ぶ「おもてなし編」です。
特に印象に残ったのは、茶室に入る前から、お客様を想ってつくられた空間があったことでした。
お茶をいただく場面だけでなく、そこに至るまでにも、迎える相手への心配りがある。そのことに触れ、人を想うことの大切さを感じました。
相手がどのような気持ちで、その場を訪れるのか。
どのような時間を過ごしてもらいたいのか。
そんなふうに相手を想う気持ちが、空間にも表れるのだと思います。
「おもてなし」という言葉が、体験を通して、以前よりも身近に感じられるようになりました。
心が落ち着くと、日常の見え方も変わる
体験を終えたあと、心が落ち着く感覚がありました。
その中で感じたのは、自分がどのような心の状態で過ごしているかによって、日常の出来事の捉え方も変わるのかもしれない、ということです。
目の前の出来事を見るとき、そこには自分の心の状態も映っている。そう考えると、日々の中で、自分の心にも目を向けていたいと思いました。
今、どんな気持ちでいるのか。
目の前の人と、どのように向き合いたいのか。
忙しさの中では忘れてしまいそうになることですが、ときには立ち止まり、自分に問いかけてみたいです。
いつも穏やかでいるのは難しいかもしれません。それでも、温かい心で過ごせるように、自分の在り方を見つめていきたいと感じました。
新しい体験が、新しい視点をくれる
今回の茶道体験は、人を想うことと、自分の心を見つめることについて考える時間になりました。
興味を持っていた世界に一歩入ってみると、それまで自分の中になかった視点に出会える。そして、その視点を持って日常に戻ると、いつもの暮らしにも違った見え方が生まれるのだと思います。
大人になってからも、知らないことや、体験したことのないことはたくさんあります。
少し気になることを、実際に体験してみる。その一歩を、これからも大切にしていきたいです。
今回感じた、人を想う心を、日々の暮らしや人と関わる時間にもつなげながら。
温かい心で目の前の人に向き合えるように、自分自身の在り方を見つめていきたいと思います。


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