現代社会では、デスクワークや長時間の移動によって 「座りすぎ」 の状態が続くことが多くなっています。
日本人の成人が平日に座っている時間は、世界20カ国中、もっとも長い1日420分=7時間ということがわかっています。(参考記事:厚生労働省)
さらに、座っている時間が長いほど健康リスクが上がる研究結果も報告されていて、メンタルヘルスにも影響を与えるといわれています。
実は、座りすぎが引き起こす健康リスクは非常に多く、「新たな喫煙」 とまで言われるほど深刻です。
本記事では、座りすぎが健康に与える影響と、その対策について解説します。
座りすぎが健康に与える影響
① 血流の低下による生活習慣病のリスク増加
長時間座り続けると、血流が悪くなり、血液がドロドロになりやすくなります。
特に、以下のような疾患のリスクが高まります。
- 心臓病:血流が滞ることで動脈硬化が進み、心筋梗塞や狭心症のリスクが増加
- 糖尿病:長時間座っているとインスリンの働きが低下し、血糖値が上がりやすくなる
- 高血圧:血流が滞ることで血圧が上昇し、慢性的な高血圧につながる
② 筋肉の衰えと姿勢の悪化
座っている時間が長いと、特にお尻や脚の筋肉(大臀筋・ハムストリング・腸腰筋)が衰え、姿勢の悪化につながります。
- 猫背や巻き肩になる → 頭が前に出て首や肩こりが悪化
- 骨盤の歪みが進行 → 腰痛の原因になる
- 脚のむくみが発生 → 血流が悪くなり、疲労が取れにくくなる
③ メンタル面の悪影響
座りすぎは脳の働きにも悪影響を与えます。
動かない時間が長くなると、脳の血流が減少し、集中力の低下やストレスの増加を引き起こします。
- 仕事や勉強の効率が下がる
- 気分が落ち込みやすくなる(軽度のうつ症状のリスク)
- 睡眠の質が低下する
④ 肥満や代謝の低下
座っている時間が長いと、エネルギー消費量が減り基礎代謝が低下します。その結果、脂肪が蓄積しやすくなり、体重が増えやすくなります。特にお腹周りに脂肪がつきやすくなるため、メタボリックシンドロームのリスクも高まります。
座りすぎの影響を軽減する対策
① 30分ごとに立ち上がる
長時間座りっぱなしを防ぐために、30分ごとに1~2分でも立ち上がって軽く動く ようにしましょう。
実践アイデア
- ポモドーロ・テクニック(25分作業+5分休憩)を活用する
- 仕事中にスタンディングデスクを取り入れる
- トイレや飲み物を取りに行く際にストレッチをする
② 正しい姿勢で座る
座る姿勢を意識するだけで、健康リスクを大きく減らすことができます。
正しい座り方のポイント
- 背筋をまっすぐ伸ばす(猫背にならないように)
- 骨盤を立てる(お尻をしっかり椅子に密着させる)
- 膝の角度は90度(足を床につける)
- モニターの高さを調整する(目線が下がらないように)
補助アイテムを活用
- 腰クッション(骨盤サポートクッション)を使う
- フットレスト を使用し、膝の角度を90度に保つ
③ 適度なストレッチ&運動を取り入れる
座りっぱなしを防ぐために、簡単なストレッチや運動をこまめに行うことが重要です。
おすすめのストレッチ&運動
- 肩回しストレッチ(肩こり解消)
- もも裏ストレッチ(ハムストリングの柔軟性UP)
- ふくらはぎの伸ばし運動(むくみ防止)
- スクワット&カーフレイズ(血流促進)
特に ランチタイムや仕事の合間に短時間のウォーキングを取り入れると効果的 です!
④ 1日の座る時間を管理する
スマートウォッチやアプリを活用して、1日の座っている時間を記録し、意識的に減らすようにしましょう。
おすすめアプリ&ツール
- Apple Watch / Fitbit → 「スタンド通知」機能を活用
- Stand Up! アプリ → 一定時間ごとに立つようにリマインド
⑤ 立ったままでできる活動を増やす
仕事や日常生活の中で、立ってできることを増やすのも有効な対策です。
立ったままでできること
- 電話をするときは立つ
- オンライン会議はスタンディングデスクで行う
- 電車の移動は座らずに立つ
- テレビを見るときはストレッチをしながら
「座らない習慣」を作るだけで、健康リスクを大幅に軽減できます!
まとめ|座りすぎを防いで健康を守ろう!
座りすぎは 「心臓病・糖尿病・肥満・筋力低下・メンタル不調」 など、さまざまな健康リスクを引き起こします。特にデスクワーク中心の人は、意識的に座る時間を減らす工夫が必要です。
今日からできる座りすぎ対策
- 30分ごとに立ち上がる
- 正しい姿勢で座る
- ストレッチ&軽い運動を取り入れる
- 座る時間をアプリで管理する
- 立ったままでできる活動を増やす
小さな習慣を積み重ねることで、健康的な体を維持しながら、集中力や生産性も向上させることができます! ぜひ、日常生活の中で実践してみてください!