リコンプ(ボディ・リコンポジション)は、筋肉を増やしながら脂肪を減らすことを目的としたトレーニング・栄養管理の手法です。
通常、筋肥大(バルクアップ)と減量(カット)のフェーズを分けるのが一般的ですが、リコンプでは同時に両方を達成することを目指します。
今回は、リコンプの基本原則、食事、トレーニング方法、具体的な戦略まで詳しく解説します。
リコンプの基本原則
リコンプを成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
① エネルギーバランスの調整(カロリー管理)
・摂取カロリーと消費カロリーのバランスを適切に管理することがカギ。
・極端なカロリー制限は筋肉の分解を促してしまうため、維持カロリー(TDEE)前後で調整するのがポイント。
TDEE(総消費エネルギー量)とは?
基礎代謝(BMR)+日常活動+運動による消費カロリーの合計
TDEEの計算方法
- 基礎代謝(BMR)を求める(オンライン計算ツールを活用)
- 活動レベル(デスクワーク・運動習慣ありなど)に応じて掛け算
リコンプでは、TDEE ± 100〜300kcal を目安に調整するのが理想的!
② 高タンパク・適正なPFCバランス(栄養管理)
リコンプでは、タンパク質の摂取を重視しつつ、炭水化物と脂質のバランスを考えることが重要です。
リコンプ向けのPFCバランス
- タンパク質:体重×1.6〜2.2g(筋肉合成を促進)
- 脂質:総カロリーの20〜30%(ホルモンバランス維持)
- 炭水化物:残りのカロリー(トレーニングのパフォーマンス向上)
例)体重60kgの人の場合
- タンパク質:96〜132g
- 脂質:50〜70g
- 炭水化物:総カロリーから計算
③ 適切なトレーニング戦略(筋トレ&有酸素)
リコンプでは、筋トレと有酸素運動を組み合わせることが重要です。
特に、筋トレで筋肉を刺激しながら、適度な有酸素で脂肪燃焼を促すのがポイント!
リコンプに適した食事戦略
① 高タンパク質食品を中心に摂る
タンパク質は筋合成を促すだけでなく、脂肪燃焼効果も期待できます。
おすすめの食品は以下のとおり。
動物性タンパク質(吸収が速い)
- 鶏むね肉、ささみ、赤身牛肉、豚ヒレ肉
- 卵(特に卵白)、魚(鮭・マグロ・カツオ)
- ギリシャヨーグルト、カッテージチーズ
植物性タンパク質(腸内環境を整える)
- 大豆食品(豆腐、納豆、無調整豆乳)
- オートミール、ナッツ(アーモンド、くるみ)
② 炭水化物の摂り方を工夫する
リコンプでは、炭水化物の種類とタイミングが重要です。
摂取のポイント
- トレ前後 → 白米・バナナ・オートミール(吸収の速い糖質)
- 日中・夜 → 玄米・さつまいも・全粒粉パン(低GI食品)
トレ前に糖質を摂ることで、筋分解を防ぎながら高強度のトレーニングができる!
③ 健康的な脂質を意識する
脂質はホルモンの生成に関与するため、不足すると筋肉の合成が低下します。
特に「オメガ3脂肪酸」を含む食品を意識的に摂りましょう。
おすすめの脂質源
- 魚類(サバ・イワシ・鮭)
- ナッツ類(アーモンド・くるみ・カシューナッツ)
- アボカド・オリーブオイル
リコンプ向けトレーニングメニュー
リコンプのトレーニング原則
- 高重量 × 低回数(4〜8回)&中重量 × 中回数(8〜12回)の組み合わせ
- 週4〜5回の筋トレ+有酸素運動(週2〜3回のHIITやLISS)
- コンパウンド種目(複数の筋肉を使うトレーニング)を重視
① 筋トレメニュー(週4〜5回)
Day1:胸・肩・三頭筋
- ベンチプレス(4セット × 6回)
- ショルダープレス(3セット × 8回)
- ディップス(3セット × 10回)
Day2:背中・二頭筋
- デッドリフト(4セット × 5回)
- ラットプルダウン(3セット × 8回)
- バーベルカール(3セット × 10回)
Day3:脚・体幹
- スクワット(4セット × 6回)
- レッグプレス(3セット × 8回)
- プランク(60秒 × 3セット)
② 有酸素運動の取り入れ方
低強度のLISS(ウォーキングや軽いジョギング)も、カロリー消費に効果的。
LISSの特徴
- 低強度(心拍数 50〜65%)で無理なく続けられる
- 長時間(20〜60分程度) 行うのが基本
- 脂肪燃焼を促し、回復を助ける 効果あり
- 関節への負担が少なく、初心者でも取り組みやすい
LISSの具体的な例
- ウォーキング(早歩き 30〜60分)
- 軽めのジョギング(20〜40分)
- エアロバイク(軽い負荷で40分)
- 水泳(ゆったりペース)
筋トレ後や朝の空腹時にLISSを行うと、脂肪燃焼効果が高まる と言われています!
LISSとHIITの違い
LISS(低強度) | HIIT(高強度インターバル) | |
---|---|---|
強度 | 低強度(50〜65%の心拍数) | 高強度(85〜95%の心拍数) |
時間 | 20〜60分 | 5〜20分 |
目的 | 脂肪燃焼・回復促進 | 脂肪燃焼・心肺機能向上 |
負荷 | 低め(関節への負担少なめ) | 高め(関節や心臓への負担あり) |
例 | ウォーキング・ジョギング | 短距離ダッシュ・バーピー |
LISSをリコンプに活かすには?
筋トレの日:HIIT or なし(筋トレに集中)
オフの日:LISSを30〜60分(脂肪燃焼を促進)
特に朝のウォーキングやエアロバイクが、脂肪燃焼と回復に効果的です!
まとめ|リコンプを成功させるポイント
✔ TDEE前後のカロリー設定で調整する
✔ 高タンパク&適切なPFCバランスを意識
✔ 筋トレ+適度な有酸素運動を組み合わせる
✔ 長期的に取り組み、一喜一憂しない!
リコンプは短期間で成果が出にくいですが、継続すれば確実に体が引き締まり、筋肉がついた理想の体へと変わっていきます!
焦らずコツコツ続けて、最高のボディを手に入れましょう!