PFCバランスとは?
PFCバランスとは、摂取する タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate) の割合を指します。
適切なPFCバランスを設定することで、ダイエットの成功率を高め、筋肉を維持しながら脂肪を落とすことが可能になります。
PFCバランスを決めるためのステップ
① 基礎代謝量(BMR)の計算
基礎代謝量は、何もしなくても消費するエネルギー量です。計算式は以下の通りです。
ハリス・ベネディクト方程式(kcal)
• 男性: 66.5 + (13.75 × 体重kg) + (5.003 × 身長cm) – (6.75 × 年齢)
• 女性: 655.1 + (9.563 × 体重kg) + (1.850 × 身長cm) – (4.676 × 年齢)
例)30歳女性・体重60kg・身長160cmの場合
655.1 + (9.563 × 60) + (1.850 × 160) – (4.676 × 30) = 1322kcal
② 活動レベルを考慮した1日の消費カロリー(TDEE)を算出
基礎代謝に活動量を加味した1日の消費カロリー(TDEE:Total Daily Energy Expenditure)を求めます。
活動レベル | 係数 |
---|---|
ほぼ運動しない | ×1.2 |
軽い運動(週1~2回) | ×1.375 |
中程度の運動(週3~5回) | ×1.55 |
高強度の運動(週6~7回) | ×1.725 |
アスリート並みの運動量 | ×1.9 |
例)週3回の運動をする女性(BMR 1322kcal)
1322 × 1.55 = 2049kcal(TDEE)
③ 減量のためのカロリー設定
ダイエット目的の場合、TDEEから 500~700kcal 減らしたカロリーを目安にします。
例)2049kcal – 500kcal = 1549kcal(1日の摂取カロリー目標)
PFCバランスの具体的な配分
目標カロリーを決めたら、次はPFCバランスを設定します。一般的なダイエットのPFC比率は 30:20:50(タンパク質30%、脂質20%、炭水化物50%)が理想とされています。
栄養素 | 比率 | 計算式 | 摂取量 |
---|---|---|---|
タンパク質 | 30% | 1549 × 0.3 ÷ 4 | 約116g |
脂質 | 20% | 1549 × 0.2 ÷ 9 | 約34g |
炭水化物 | 50% | 1549 × 0.5 ÷ 4 | 約194g |
具体的な食事メニュー例(1549kcal)
朝食(500kcal)
• オートミール(50g):180kcal
• ギリシャヨーグルト(100g):60kcal
• ミックスベリー(50g):30kcal
• ゆで卵(1個):80kcal
• ナッツ(10g):70kcal
• コーヒー(無糖):0kcal
昼食(500kcal)
• 玄米(100g):165kcal
• 鶏胸肉(100g):110kcal
• ブロッコリー(50g):15kcal
• アボカド(30g):48kcal
• オリーブオイル(小さじ1):40kcal
• 味噌汁(豆腐・わかめ入り):60kcal
夕食(500kcal)
• サーモン(100g):150kcal
• ほうれん草炒め(オリーブオイル使用):80kcal
• さつまいも(100g):130kcal
• 豆腐(100g):80kcal
間食(100kcal)
• プロテイン(30g):100kcal
注意点&アドバイス
- PFCバランスを厳密に守るより、続けやすい範囲で調整することが大事。
- 脂質は減らしすぎない(ホルモンバランスを保つために最低限の摂取が必要)。
- タンパク質を優先的に摂る(筋肉の分解を防ぐため)。
- 加工食品や糖質の摂りすぎに注意(血糖値の急上昇を防ぐ)。
- 運動と組み合わせて消費カロリーを増やす(基礎代謝アップに効果的)。
まとめ
PFCバランスを意識した食事管理を行うことで、効率的に脂肪を落とし、筋肉を維持しながら健康的に痩せることができます。
まずは、自分の基礎代謝や活動レベルを把握し、適切なカロリー設定を行いましょう!
食事の工夫や運動を取り入れることで、無理なく理想の体型に近づくことができます。